最初のパーソナルコンピュータ

パソコンとカメラの日々: ターンキーBASICマシン

 当時高校生の我が身では、当然完成品のコンピュータなど買えない。キットですら買えなかった。しかたがないので、RAMという雑誌に載っていた記事を参考に、自分で作った。記事では6802を使っており、夏休みのバイト代でプリント基板とICソケットを買って配線を済ませ、冬休みのバイト代でLSIを買ったのである。

 ところが、半年の間にCPUが値下がりし、当時「究極の8bit CPU」と呼ばれた6809が買える値段になってしまったのである。もちろんこれを購入した。で、済ませておいた配線をほどいて、6809用に再配線した。ま、当時はそれなりに楽しかったな。

 もちろんBASICどころか、BIOSも、モニタもない。トライステートバッファを使って電気的にCPUをバスから切り離し、スイッチを使って人手で直接RAMにデータを書き込むという代物だった。もちろん、補助記憶装置もないので、電源を切るとプログラムはパア。暴走してもパア。せいぜい数百バイトのプログラムを作るのが精一杯だった。