ガリア戦記

ローマ人の物語〈9〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(中) (新潮文庫)

ローマ人の物語〈9〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(中) (新潮文庫)

ガリア戦記と言えば、一級の文学作品としても名高い。それに記された時期を記述しているのがこの巻だ。

実のところ、最も印象に残ったのは、塩野七海がガリア戦記に言及した箇所だった。69ページ後半の

ともあれこの二千年間、カエサルの業績に関しては意見が分かれないでもなかった史家たちだが、カエサルの文章力についてならば、讃嘆で全員が一致してきたのである。二千年後でさえ文庫本で版を重ねるという、 物書きの夢まで実現した男でもあった。

私も文章を書いて糧を得ていたことがある (今でも似たようなものだが)だけに、つい笑ってしまった。