軽犯罪法

銃刀法違反で漫画家が逮捕された。実は私もナイフを腰にぶら下げていて逮捕されたことがある。時は西暦2000年7月、所は東京23区内のちょっと大きめなJR駅。構内の本屋を出たところで御用となった。その時持っていたのはBackのSquireで、刃渡りは7cm。銃刀法ではひっかからないらしいが、軽犯罪法でアウトだとか。

取り調べではしつこく
「護身用ではないのか」
と聞かれた。
「素人がこんなもの振り回しても、自分が怪我するだけでしょう?単に封筒開けたり、紐切ったり、鉛筆削ったりするツールです」
と何度も答えた。
「喧嘩で相手に奪われたらどうするんだ」
とも言われたが、相手のナイフを奪うような奴は最初から自前の武器を用意しているのではないだろうか。これは指摘しなかったけれど。

また、携帯用のシースが付属品なのか、別途購入なのかも聞かれた。幸か不幸か付属品だったけど、別に購入していたらさらに心証悪くなったんだろうなあ。

身元もはっきりしているし、三十路も半ばを過ぎているし、見た目はまあ普通の人だったせいか、自宅に連絡が行って妻が迎えに来たらとりあえず解放してくれた。もちろん、ナイフは没収である。

後日警察に出頭し、事情徴収。指紋やら掌紋やらを採取し、顔写真を撮影。使っているシステムがWindows NTっぽくて、大丈夫かいなと思ったことを覚えている。さらに後日裁判所に出頭。簡易裁判だったかな。検事さんと10分くらい穏やかに話をして終わり。隣の机では原付バイクを盗んだらしき若者がだいぶ詰問されていた。結果として罰金が8万円くらいだったかなあ。

教訓。人からすぐに見える状態、もしくはすぐに使える状態で刃物を運搬してはいけません。まあ私が持っているナイフより、金髪兄ちゃんの持っている金属バットのほうがよほど怖いと思うけどね。