EOS-1N

 1998年に購入。あこがれのフラッグシップカメラ。

 我が家は父親の代からキヤノン党である。と書くと格好良いが、なんのことはない、ニコンは高くて買えなかったのだそうな。で、私は過去との互換性を重視するニコンFシステムよりも、「全部電気仕掛けだもんね」というEOSシステムにシビレテしまったのだ。当時のラインナップはどうも中途半端に見えて、どうせならと最上級機を買ってしまった。いまなら「Kissでもいいじゃん」と思えるのだが、一度は買ってみないとダメらしい。

 さすがにこのカメラは頭がいい。AFも速いし露出もほとんど考えなくていい。私はプログラムAEモードばかり使っている。さらに巻き上げも自動なので、ひたすらファインダーを見てシャッターを切るタイミングに集中できる。幸いクルマや列車を撮ることはほとんどないので、パワーブースターは付けずにすんでいる。といっても、電源が2CR5だけだと不安なのでバッテリーパックをつけているからあまりコンパクトではない。でも、かえってこのくらいの大きさ、重さのほうがぶれないように思う。持ち運ぶときには嫌になるけれど。

 気に入らないのは、フォーカシングスクリーンだろうか。ピントの山がわかりにくくて、マニュアルフォーカスがやりにくい。まあ私がやるよりAFに任せた方が確実なんだけど。ついでにいうと、全面マット以外のフォーカシングスクリーンを使うと、評価測光が使えない。これはカタログにも本体マニュアルにも書かれておらず、フォーカシングスクリーンを買って初めてわかるようになっていた。ちょっと考えればもっともな話だが、そりゃあないよな。