ローマ人の物語13

ローマ人の物語 (13) ユリウス・カエサル ルビコン以後(下) (新潮文庫)

ローマ人の物語 (13) ユリウス・カエサル ルビコン以後(下) (新潮文庫)

この巻に「ユリウス・カエサル」と題を付けるのは、いささか看板に偽りありと言わざるを得ない。なぜなら、冒頭でカエサルが暗殺されてしまうからだ。だから内容としてはカエサル以後の権力闘争、オクタヴィアヌスが覇権を握るまでのことになる。タイトルとしては「アントニウスクレオパトラ、そしてオクタヴィアヌス」とでもなるだろうか。

内容的には、いささかオクタヴィアヌスを持ち上げすぎの感がしないでもない。もちろん、初代ローマ皇帝たる人物が非凡なのは間違いないのだが。